ギルフォードとは、アメリカの心理学者であるジョイ・ポール・ギルフォード(Joy Paul Guilford、1897年3月7日 - 1987年11月26日)のことで、知能構造論を提唱した人物です。
ギルフォードは、従来の知能論が知能を単一の能力として捉えていることに疑問を持ち、知能は多面的なものであると主張しました。その結果、1956年に「知能構造(Structure of Intellect:SI)」モデルを発表しました。
SIモデルは、知能を「作業(operation)」「内容(content)」「生成(product)」という3つの次元から構成されるものとして捉えています。
作業(operation):知能の働き方。認知、記憶、収束的思考、拡散的思考、評価の5つに分類される。
内容(content):知能が扱う情報。図形、記号、言語、行動の4つに分類される。
生成(product):知能が作り出すもの。定義、関係、類型、系統、変換、操作、発見の7つに分類される。
SIモデルは、従来の知能論が取りこぼしてきた、創造性や発想力などの能力を評価することに貢献しました。また、知能を多面的に捉える視点は、教育や職業など、さまざまな分野で応用されています。
ギルフォードは、知能構造論の研究に加えて、創造性研究や人格研究などにも大きな貢献をしました。彼の研究は、心理学の分野に大きな影響を与え、現代の知能論にも大きな影響を与え続けています。