損失回避バイアスとは、利得と損失を比較した際に、損失の方がより重大だと感じる心理傾向を指します。
例えば、10万円を失うよりも、10万円をもらう方が、喜びの度合いは小さいとされています。また、10万円を失うリスクを冒すよりも、10万円をもらえる確率を高めるリスクを冒す方が、多くの人は躊躇します。
損失回避バイアスは、以下の要因によって生じると考えられています。
- 感情的影響:損失は、人々に不安や恐怖などのネガティブな感情を引き起こします。そのため、損失を回避しようとする傾向が強くなります。
- 認知的影響:損失は、利得よりも記憶に残りやすいという特徴があります。そのため、損失の可能性を過大評価する傾向が強くなります。
損失回避バイアスは、さまざまな場面で影響を及ぼします。例えば、
- 投資においては、損失を恐れて、投資を避けたり、損失を出している投資を売却しなかったりする
- ビジネスにおいては、失敗を恐れて、新しいことにチャレンジしなかったり、失敗したプロジェクトを継続したりする
- 日常生活においては、損失を恐れて、変化を避けたり、損失を恐れて、リスクを冒さなかったりする
損失回避バイアスは、必ずしも悪いことばかりではありません。例えば、損失を恐れて、リスクを避けることで、損失を防ぐことにつながることもあります。しかし、損失回避バイアスが働くと、機会を逃したり、損失をさらに拡大させたりすることもあります。
損失回避バイアスを軽減するためには、以下のことに気をつけましょう。
- 損失と利得を客観的に評価する
- 損失の可能性と損失を回避するために必要なコストを比較する
- リスクを積極的にとる姿勢を持つ
損失回避バイアスに気づき、意識的にコントロールすることで、より合理的な判断を下せるようになります。
参考URL:
暮らしに活かす行動経済学 ! 損の悲しみが人を動かす「損失回避バイアス」 | マネー | おすすめコラム | 大和ネクスト銀行