モリヌークス問題

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モリヌークス問題とは、生まれつき盲目で、触覚によって立方体と球の違いを識別することができた人が、白内障の手術によって視力が回復した場合、すぐに立方体と球を見分けることができるかという問題です。

ジョン・ロックは、モリヌークス問題に対して、視覚と触覚は異なる感覚であり、触覚によって得た知識を視覚に適用することはできないと主張しました。そのため、生まれつき盲目だった人が視力を回復しても、すぐに立方体と球を見分けることはできないと考えています。

一方、デイヴィッド・ヒュームは、視覚と触覚は同じ感覚であり、触覚によって得た知識を視覚に適用することは可能だと主張しました。そのため、生まれつき盲目だった人が視力を回復しても、すぐに立方体と球を見分けることができると考えています。

モリヌークス問題は、17世紀に提起されて以来、哲学者や心理学者によって議論され続けている問題です。現在でも、この問題に明確な答えは出ていません。

モリヌークス問題は、視覚と触覚の違い、そして感覚と経験の関係を問う問題です。この問題を考えることで、私たちは、人間の認知や感覚の働きについてより深く理解することができるでしょう。

近年では、モリヌークス問題に近い状況で生まれつき盲目だった人が視力を回復した実例がいくつか報告されています。これらの実例からは、生まれつき盲目だった人が視力を回復しても、すぐに立方体と球を見分けることができるわけではないことが示唆されています。ただし、これらの実例はあくまでも限られた数の例であり、モリヌークス問題に対する決定的な答えを与えるものではありません。

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