循環論法

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循環論法とは、ある命題を証明する際に、その命題自体を仮定した議論を用いることです。証明すべき結論を前提として用いる論法です。

たとえば、「神は存在する。なぜなら神は万能だから。万能であるということは、神が存在することからわかる」という論法は循環論法です。この論法においては、神の存在を証明するために、神の存在を仮定しています。そのため、この論法は結論を証明するものではなく、単に前提を繰り返しているだけなのです。

循環論法は、論理学においては誤謬とされています。なぜなら、循環論法では、結論を証明するための根拠が、結論そのものになってしまうからです。そのため、循環論法を用いて証明された結論は、信頼できるものではありません。

循環論法は、日常生活においてもしばしば見られます。たとえば、「この商品は良いものだ。なぜなら、この商品は人気があるから。人気があるということは、この商品が良いものだからわかる」という論法は、循環論法の一種です。この論法においては、商品の良さを証明するために、商品の人気度を仮定しています。そのため、この論法も結論を証明するものではなく、単に前提を繰り返しているだけなのです。

循環論法を見分けるためには、論法の流れをよく観察することが大切です。結論を証明するために、結論自体を仮定していないか、注意しましょう。

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