正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、英: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種で、自分にとって都合の悪い情報や、異常事態を過小評価してしまうという心理的な傾向のこと

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正常性バイアスとは?

正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、英: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種で、自分にとって都合の悪い情報や、異常事態を過小評価してしまうという心理的な傾向のことを指します。

具体的には、以下のような状況で発生しやすいと言われています。

  • 災害発生時: 地震や火災などの緊急事態において、「誤報だろう」「まだ大丈夫」と判断し、適切な避難行動を取らない。
  • 事故発生時: 事故に巻き込まれた際、軽傷だから大丈夫と判断し、必要な医療を受けない。
  • 医療現場: 検査結果が悪かった場合、医師の説明を聞き取らず、現実を受け止められない。
  • 組織内: 組織内で不正が行われていることを知りながらも、見て見ぬふりをしたり、問題視しない。

正常性バイアスは、以下のような心理的なメカニズムによって起こると考えられています。

  • 心の平静を保つための防衛機制: 人間は、常に不安や恐怖を感じているわけではなく、ある程度の安定を維持したいという欲求を持っています。正常性バイアスは、不安や恐怖を招くような情報を無視したり、過小評価したりすることで、心の平静を保とうとする防衛機制と考えられます。
  • 過去の経験に基づく判断: 過去に同様の状況を経験し、問題なく乗り越えたという経験があると、今回も大丈夫だろうと判断してしまうことがあります。しかし、過去の経験が常に未来を予測できるとは限らず、状況によっては正常性バイアスが命取りになることもあります
  • 同調性圧力: 周りの人が落ち着いて行動している様子を見ると、自分も大丈夫だろうと安心してしまうことがあります。しかし、周りの人が必ずしも正しい判断をしているとは限らないことに注意が必要です。

正常性バイアスの克服方法

正常性バイアスは、誰にでも起こり得る心理的な傾向ですが、以下の方法で克服することが可能です。

  • 常に周囲の状況に注意を払い、違和感を感じたらすぐに確認する: 周囲の状況に注意を払い、何か違和感を感じたら、すぐに情報収集を行い、状況を把握するようにしましょう。
  • 最悪の事態も想定し、それに備える: 常に楽観的な考えではなく、最悪の事態も想定し、それに備えるようにしましょう。
  • 周りの意見に流されず、自分で判断する: 周りの人が落ち着いて行動している様子を見て安心するのではなく、自分で状況を判断し、適切な行動を取るようにしましょう。
  • 訓練やシミュレーションを通して、正常性バイアスへの対処法を身につける: 災害時の避難訓練や、企業における危機管理訓練などを通して、正常性バイアスへの対処法を身につけることが重要です。

正常性バイアスの例

正常性バイアスは、日常生活の中で様々な場面で起こり得ます。以下に、いくつかの例を紹介します。

  • 自宅で火災が発生した際、煙が出ているだけだから大丈夫と判断し、すぐに避難しない。
  • 会社で不正が行われていることを知りながらも、見て見ぬふりをしたり、問題視しない。
  • 体調が悪くても、病院に行くのを先延ばしにしてしまう。
  • 地震が発生した際、揺れが収まったから大丈夫と判断し、二次災害の危険性を認識しない。

まとめ

正常性バイアスは、自分にとって都合の悪い情報や、異常事態を過小評価してしまうという心理的な傾向です。このバイアスは、災害時の避難行動の遅れや、事故や不正への対応の遅れなど、様々な問題を引き起こす可能性があります。正常性バイアスのメカニズムを理解し、克服するための方法を身につけることが重要です。