エンカウンターグループとは、人間関係能力の開発や心理的成長を目的とした小規模で集中的な人間的な出会いのグループ体験のこと

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エンカウンターグループとは、人間関係能力の開発や心理的成長を目的とした小規模で集中的な人間的な出会いのグループ体験のことです。

1940年代後半に、カール・ロジャースによって考案されました。ロジャースは、人間は本来、自己実現に向かって成長する力を持っていると考えており、エンカウンターグループは、その力を最大限に発揮するための場として提唱しました。

エンカウンターグループは、通常、数人から10人程度の参加者と、ファシリテーター(促進者)と呼ばれるスタッフで構成されます。ファシリテーターは、グループの進行や安全な雰囲気づくりを担います。

グループの活動は、自由な話し合いを中心に行われます。参加者は、自分の感じていることや考えていることを、他のメンバーに正直に伝えます。また、他のメンバーの話を、共感や受容の気持ちで聴きます。

エンカウンターグループの目的は、以下の3つです。

  • 自己理解の深化
  • 他者理解の深化
  • 対人関係の改善

エンカウンターグループに参加することで、以下のような効果が期待できます。

  • 自分の感情や価値観を客観的に理解できるようになる
  • 他者の気持ちを理解できるようになる
  • 他者と深くつながることができるようになる
  • 自己肯定感や自己効力感を高めることができる

エンカウンターグループは、個人の成長や人間関係の改善に効果的な方法として、世界中で広く活用されています。

日本では、1960年代から導入され、近年、ビジネスパーソンや学生を中心に、注目を集めています。

エンカウンターグループには、大きく分けて2つの種類があります。

  • 非構成的エンカウンターグループ
  • 構成的エンカウンターグループ

非構成的エンカウンターグループは、あらかじめテーマや目的を決めずに、自由な話し合いを重視するグループです。参加者は、自分の感じていることや考えていることを、ありのままに伝えます。

構成的エンカウンターグループは、あらかじめテーマや目的を決め、そのテーマや目的を達成することを目的としたグループです。例えば、自己肯定感を高めることや、コミュニケーションスキルを向上させることを目的としたグループなどがあります。

エンカウンターグループに参加する際には、以下の点に注意しましょう。

  • グループの目的や進め方について、事前によく理解しておく
  • 自分の気持ちや考えをありのままに伝えることを心がける
  • 他のメンバーの話に、共感や受容の気持ちで聴く

エンカウンターグループは、自分自身や他者を深く知るための貴重な機会です。ぜひ、一度体験してみてはいかがでしょうか。

参考URL:
エンカウンターグループとは【コミュニケーション/心理的安全性】 – 経営コンサルティングの株式会社武蔵野