スティンザーの三原則とは、アメリカの心理学者であるジェームズ・C・スティンザーが提唱した、会議やミーティングの際の心理的効果をまとめたものです。
具体的には、以下の3つの原則があります。
目次
過去に激しく議論をした人や反対意見を持っている人は、相手の正面に座る傾向がある。
これは、視線が合うため、対立や競争意識が高まるためと考えられています。
ある発言が終わった後に発言する人は、反対者であることが多い。
これは、自分の意見を主張したい、相手を論破したいという心理が働くためと考えられています。
議長のリーダーシップが弱いと、正面に座る人同士で私語が多くなり、強すぎると隣の人同士がひそひそと私語する傾向がある。
これは、議長のリーダーシップが弱いと、参加者同士が自分の意見を主張しやすくなり、強すぎると議長の意見に反発する心理が働くためと考えられています。
これらの原則を踏まえると、会議やミーティングを円滑に進めるためには、以下の点に注意するとよいでしょう。
- 対立する可能性のある人は、正面同士に座らせない
- 自分の意見を主張したい人は、自分の発言の後に賛同者から賛成意見を述べてもらう
- 議長は、参加者同士のコミュニケーションを促しながら、自分の意見を押し付けすぎないようにする
また、スティンザーの三原則は、ビジネスシーン以外にも、日常生活のコミュニケーションにおいても活用できます。例えば、
- 営業先で、反対意見を述べた相手と商談する際は、正面ではなく斜めや横に座るようにする
- プレゼンテーションをする際は、自分の意見に賛同してくれそうな人に、自分の発言の後に賛成意見を述べてもらうようにお願いする
- 会議やミーティングで、議長を務める際は、参加者同士のコミュニケーションを促しながら、自分の意見を押し付けすぎないようにする
といったように、場面に応じてうまく活用するとよいでしょう。
参考URL:
会議やミーティングで反対意見を制して主導権を握れる!?『スティンザーの3原則』 - 株式会社SBSマーケティング