中心的特性効果とは、人の印象形成において、ある特定の「中心特性」が、他の「周辺特性」よりも大きな影響を与えるという心理現象

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中心的特性効果とは?

中心的特性効果とは、人の印象形成において、ある特定の「中心特性」が、他の「周辺特性」よりも大きな影響を与えるという心理現象です。

中心特性とは、その人の全体的な印象を決定づけるような、最も重要な特性を指します。例えば、「温かい」・「冷たい」、「誠実な」・「不誠実な」などが挙げられます。一方、周辺特性とは、中心特性ほど重要ではない、その他の特性を指します。例えば、「知的な」・「知性がない」・「話し上手な」・「話し下手な」などが挙げられます。

アッシュの実験によると、被験者に人物に関する形容詞リストを提示し、その人物の印象を評価させたところ、リストの最初に提示された形容詞が、その人物に対する印象を最も強く左右することがわかりました。これが、中心的特性効果と呼ばれるものです。

中心的特性効果は、面接やプレゼンテーションなど、第一印象が重要となる場面で特に重要となります。なぜなら、人は最初に出会った印象を基に、その後のその人に対する評価を判断する傾向があるからです。

中心的特性効果の例

  • 面接において、面接官は応募者の誠実さ協調性といった中心特性を重視することが多くあります。そのため、面接ではこれらの特性をアピールすることが重要となります。
  • プレゼンテーションにおいては、聴衆に信頼感熱意といった中心特性を感じさせることが重要となります。そのため、プレゼンテーションでは、声のトーンや表情、ジェスチャーなどを意識することが重要となります。

中心的特性効果を活用する方法

中心的特性効果を活用するには、まず自分が相手に与えたい中心特性を意識することが重要です。そして、その中心特性を強調するような言動を心掛けることで、相手に良い印象を与えることができます。

具体的には、以下のような方法が有効です。

  • 中心特性を言葉で伝える: 面接やプレゼンテーションでは、自分の強みや経験を語る際に、中心特性を意識した言葉を使うようにしましょう。
  • 中心特性を表現する: 声のトーンや表情、ジェスチャーなどを意識することで、中心特性を非言語的に表現することができます。
  • 中心特性と関連する行動をとる: 例えば、「誠実さ」という中心特性をアピールしたい場合は、時間厳守や約束を守るといった行動をとるようにしましょう。

中心的特性効果は、人間関係において重要な役割を果たします。この効果を理解し、上手に活用することで、より良い印象を与えることができるでしょう。