ポリアンナ効果とは、否定的な言辞よりも肯定的な言辞の方が大きな影響を及ぼすという心理学用語です。1964年にアメリカ合衆国の心理学者チャールズ・E・オスグッドが提唱した語。パレアナ効果ともいう。
一般的には、以下の2つの傾向がポリアンナ効果に関連しているとされています。
- 肯定的な感情を伴った記憶ほど思い出し易く、否定的な感情を伴った記憶は思い出し難い
- 一般に人は肯定的な評価を好む
例えば、ある人が「ポリアンナ効果」という言葉を聞いたとき、その言葉を肯定的に捉える人は、その言葉を思い出しやすくなります。一方、否定的に捉える人は、その言葉を思い出しにくくなります。また、一般的に人は「ポリアンナ効果」という言葉を肯定的な評価をする傾向があるため、その言葉が広まりやすいと考えられます。
ポリアンナ効果は、マーケティングや広告などの分野で活用されています。例えば、商品やサービスの良い点だけを強調した広告や宣伝を行うことで、消費者の購買意欲を高めることができます。また、政治やビジネスなどの分野でも、肯定的なイメージをアピールすることで、支持率や評価を高めることができると考えられています。
ポリアンナ効果を理解することで、私たちは、情報や人への接し方を変えることができるかもしれません。例えば、否定的な出来事に直面したときでも、肯定的な面を見つけるように意識することで、より前向きな気持ちで乗り越えることができるでしょう。また、他人の意見を否定的に捉えるのではなく、肯定的に捉えることで、より良い人間関係を築くことができるかもしれません。
ポリアンナ効果は、必ずしも正しい判断を導くわけではありません。例えば、ある商品やサービスが、実際には欠点が多いにもかかわらず、その欠点を隠して良い点だけを強調した広告や宣伝を行うと、消費者は誤った判断をする可能性があります。そのため、ポリアンナ効果を活用する際には、注意が必要です。
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column202305.pdf