オセロ症候群とは「確たる証拠もないのに浮気を疑い続ける」「相手を強く束縛しようとする」といった嫉妬妄想に始まる様々な行動

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オセロ症候群とは

オセロ症候群は、シェイクスピアの四大悲劇の一つ「オセロー」で、妻に激しい嫉妬の念を抱く主人公の名前から命名されたものです。心理学では、「確たる証拠もないのに浮気を疑い続ける」「相手を強く束縛しようとする」といった嫉妬妄想に始まる様々な行動を「オセロ症候群」と呼びます。

主な症状

  • パートナーに異性の上司・同僚・店員などと話して欲しくない
  • テレビに出ている芸能人を褒めるのは浮気だと感じる
  • パートナーのスマホやパソコンの履歴を逐次チェックする
  • 相手がいつ誰とどこにいるのかを24時間把握していないと安心できない
  • 些細なことで怒りだしたり、暴言を吐いたりする
  • パートナーを常に監視・尾行する

原因

オセロ症候群の原因は完全には解明されていませんが、以下のような要因が考えられます。

  • 低い自己肯定感: 自分のことを愛せない、価値がないと感じていると、パートナーに愛されているか不安になり、嫉妬に繋がる
  • 過去のトラウマ: 過去に浮気や裏切りを経験したことがあると、再び裏切られるのではないかという恐怖から嫉妬に繋がる
  • 愛着障害: 幼少期に十分な愛情を受けられなかったり、養育者との間に安定した関係を築けなかったりすると、大人になってからパートナーへの依存心が強くなり、嫉妬に繋がる
  • 性格: 疑い深い、几帳面な性格の人は、オセロ症候群になりやすい

治療法

オセロ症候群は、放置するとパートナーとの関係悪化や精神的な問題に繋がる可能性があります。以下のような治療法があります。

  • 認知行動療法: 嫉妬の根底にある歪んだ思考パターンを認識し、修正することで、症状を改善する
  • 夫婦・カップルセラピー: パートナーとのコミュニケーション方法を改善し、相互理解を深めることで、嫉妬を減らす
  • 薬物療法: 抗うつ薬や抗不安薬などの薬物療法を併用することで、症状を改善する

オセロ症候群かなと思ったら

オセロ症候群かなと思ったら、一人で悩まずに専門家に相談することが大切です。精神科や心療内科で診察を受けることができます。

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