(アドラー心理学における)ライフスタイルとは、人が生きる上で持つ、個人の考え方や価値観、行動の傾向などを指す概念です。
アドラーは、人間の行動は、その人のライフスタイルによって決定されると主張しました。ライフスタイルは、幼児期の経験に基づいて形成され、その後の人生においても変化しにくいものです。
ライフスタイルは、大きく分けて3つの要素から構成されます。
- 自己概念:自分についての信念
- 世界像:世界の現状についての信念
- 自己理想:自分と世界の理想についての信念
自己概念とは、自分はどんな人間なのか、自分はどんな能力や才能を持っているのか、自分はどんな存在であるべきなのかといった信念のことです。
世界像とは、世界はどんな場所なのか、人々はどんな存在なのかといった信念のことです。
自己理想とは、自分が将来どうなりたいのか、自分はどうあるべきなのかといった信念のことです。
これらの要素は、相互に影響し合って、人の行動を決定します。
例えば、自己概念が「自分は能力がない」という場合、世界像が「世界は競争社会である」という場合、自己理想が「成功者になりたい」という場合、人は、常に自分の能力を高め、成功するために努力する行動をとる傾向があります。
ライフスタイルは、個人の成長や人間関係に大きな影響を与えます。自分のライフスタイルを理解することで、より自分らしい生き方を見つけ、より充実した人生を送ることができるでしょう。
アドラー心理学では、ライフスタイルを診断するために、さまざまな方法が用いられています。例えば、質問紙による自己診断や、カウンセラーによる面接などです。
ライフスタイルを診断することで、自分の強みや弱み、課題などを理解することができます。また、自分のライフスタイルがどのような影響を与えているのかを理解することで、より良いライフスタイルを形成するために必要な行動をとることができます。