自己中心性

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自己中心性とは、自分の視点や考えを基準にして物事を捉え、他者の視点や考えを理解することが難しい状態を指します。

日本語では、一般的には「自己本位」や「他人を思いやらない」というニュアンスで使われます。しかし、心理学用語としての「自己中心性」は、幼児の発達段階に見られる特徴の一つであり、必ずしもネガティブな意味合いではありません。

心理学者のピアジェは、幼児は2歳から7歳ごろを「前操作期」と呼び、この時期の幼児は、自分と他者を区別することが難しく、他者の視点から物事を捉えることができません。そのため、自分だけの視点から物事を捉え、他者の気持ちを理解できないことがしばしばあります。

例えば、2歳の子どもが、自分だけがおもちゃで遊んでいると、他の子どもがおもちゃを取り上げようとすると、自分のおもちゃを奪おうとしていると考え、怒って泣いてしまうことがあります。これは、自分と他者を区別することができず、他者の視点から物事を捉えることが難しいためです。

このように、幼児の自己中心性は、発達段階の一環として理解する必要があります。しかし、成長とともに、他者の視点から物事を捉える能力は発達し、自己中心性も徐々に減っていきます。

一方で、成人になっても自己中心性が強い人は、他人の気持ちを理解することができず、人間関係や仕事などで問題を抱えることがあります。例えば、自分の意見を押し通そうとする、相手の意見を否定的に捉えてしまう、相手の気持ちを考えずに行動する、などといった行動がみられます。

成人になっても自己中心性が強い人は、他人の視点から物事を捉える能力を高めることが大切です。そのためには、他人の意見に耳を傾ける、相手の立場に立って物事を考える、などといったことを意識して行動するようにしましょう。

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