嘔吐恐怖症とは
嘔吐恐怖症は、嘔吐することや、人前での嘔吐、他者の嘔吐を見ることなどを過度に恐れる限局性恐怖症の一つです。
パニック障害と同じ不安障害に含まれます。
嘔吐や吐気、他人が嘔吐するのを目にすることなどに対して、強い不安や恐怖を感じる人が嘔吐恐怖症です。
主な症状は以下の通りです。
- 嘔吐や吐き気を感じると、強い不安や恐怖に襲われる
- 嘔吐するのではないかと常に不安を感じ、外出や食事を控える
- 人前での嘔吐や、他者の嘔吐を見ることを極端に恐れる
- 嘔吐を連想させるような状況(乗り物酔い、吐血、吐しゃ物など)を避ける
- 嘔吐恐怖症が原因で、パニック発作を起こすこともある
嘔吐恐怖症の原因は、過去のトラウマや遺伝的要因、性格などが考えられます。
子供の頃に嘔吐を伴う病気や、嘔吐する姿を見たことがトラウマになっている場合や、神経症や不安症などの精神疾患を持っている場合、嘔吐恐怖症になりやすいと言われています。
また、几帳面で神経質な性格の人も、嘔吐恐怖症になりやすい傾向があります。
嘔吐恐怖症の治療
嘔吐恐怖症は、適切な治療によって改善することができます。
主な治療法は以下の通りです。
- 認知行動療法: 嘔吐恐怖症に対する考え方や行動パターンを改善する治療法です。
- 薬物療法: 抗不安薬や抗うつ薬などの薬を使用して、不安や恐怖の症状を軽減する治療法です。
- 曝露療法: 嘔吐を連想させるような状況に少しずつ触れ、慣らしていく治療法です。
治療には、数ヶ月から数年かかる場合が多いですが、多くの場合、症状が改善し、日常生活を送れるようになります。
嘔吐恐怖症のセルフケア
嘔吐恐怖症の症状を少しでも和らげるために、以下のようなセルフケアをすることができます。
- 規則正しい生活を送る
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動をする
- バランスのとれた食事を摂る
- ストレスを溜めない
- リラックスできる方法を見つける
嘔吐恐怖症でお困りの方は、一人で悩まず、医療機関を受診することをおすすめします。