アグリッピーナコンプレックスとは、精神分析学者の南博が提唱した概念

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アグリッピーナコンプレックスとは、精神分析学者の南博が提唱した概念です。男児が、母親からの一方的な愛情に圧倒され、母親を精神的に極度に嫌悪する感情を指します。

このコンプレックスの形成には、以下の要素が影響するとされています。

    • 父親の無力感や不在
  • 家庭環境の不安定さ

アグリッピーナコンプレックスを抱える男児は、以下のような症状を示すことがあります。

    • 母親に近づくことを拒む
  • 自虐的な言動や行動
  • 社会不安や対人恐怖症

アグリッピーナコンプレックスは、精神分析療法によって治療が可能です。

このコンプレックスの名前は、ローマ帝国の皇帝ネロの母である小アグリッピーナに由来しています。小アグリッピーナは、権力欲が強く、息子ネロを傀儡皇帝として操った人物として知られています。南博は、小アグリッピーナの息子であるネロが、母親からの一方的な愛情に圧倒され、精神崩壊に至ったのではないかと考え、このコンプレックスを提唱したといわれています。

アグリッピーナコンプレックスは、現代においても、母親との関係に悩む男児の中には、このコンプレックスを抱えているケースがあると考えられています。

参考URL:
アグリッピーナコンプレックス - アグリッピーナコンプレックスの概要 - わかりやすく解説 Weblio辞書