吊り橋実験とは、1974年にアメリカの心理学者ドナルド・ダットンとアーサー・アロンによって行われた実験

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吊り橋実験とは、1974年にアメリカの心理学者ドナルド・ダットンとアーサー・アロンによって行われた実験です。この実験では、18歳から35歳までの独身男性を、揺れる吊り橋と揺れない吊り橋の上で渡らせ、それぞれの橋の真ん中で若い女性に「アンケートにご協力ください」と話しかけたというものです。

その結果、揺れる吊り橋を渡った男性の方が、揺れない吊り橋を渡った男性よりも、女性に好意を抱く傾向が強かったことが明らかになりました。この実験から、不安や恐怖などのストレスを感じているときには、恋愛感情を抱きやすくなるという「吊り橋効果」が提唱されました。

吊り橋効果は、情動二要因論によって説明されています。情動二要因論とは、スタンレー・シャクターによって提唱された情動の理論であり、情動は「出来事→感情→その感情への解釈」という経路で生じるとしています。

吊り橋効果において、不安や恐怖などのストレスを感じているときには、心拍数や血圧などの生理的な変化が生じます。この生理的な変化は、恋愛感情の特徴と似ているため、不安や恐怖を恋愛感情と誤って認知してしまうと考えられています。

吊り橋効果は、恋愛以外の場面でも応用されています。例えば、営業やマーケティングにおいて、顧客に緊張感を与えることで、商品やサービスへの好感度を高めるという方法が用いられています。

なお、吊り橋効果は、あくまでも実験結果に基づく仮説であり、必ずしもすべての人に当てはまるとは限りません。また、吊り橋効果を意図的に利用する場合、相手の心理状態や状況を十分に考慮することが重要です。

参考URL:
”吊り橋効果”のウソ・ホント!実はこんなところ恋愛テクニックが!?