基本比率の錯誤

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基本比率の錯誤とは?

基本比率の錯誤(Base Rate Fallacy)は、判断や推論の際に、基本的な事象の頻度や確率(基本比率)を適切に考慮せず、より具体的な情報や特殊な条件に過度に依存する認知のバイアスです。

基本比率の錯誤は、以下のような状況で起こりやすいです:

ベースレート無視:基本比率を無視して、特定の条件や具体的な情報だけに基づいて判断を下す傾向があります。基本的な事象の頻度や確率を無視することで、判断が歪められる可能性があります。

ベースレートの低い信念:特定の条件や情報が提示されると、その情報に基づいて判断を下すことが多いため、基本比率よりも低い事象の頻度を過大評価する傾向があります。例えば、ある病気の発生率が非常に低い場合でも、特定の症状が出た場合にその病気の存在を過大に疑ってしまうことがあります。

ベースレートの高い無視:逆に、基本比率が高い事象を無視して、特殊な条件や具体的な情報だけに基づいて判断を下すこともあります。例えば、ある地域で交通事故が頻繁に起きている場合でも、個別のドライバーの運転能力を評価する際に、その地域のベースレートを無視してしまうことがあります。

基本比率の錯誤は、統計的思考やリスク評価において重要な役割を果たす概念です。正確な判断や意思決定を行うためには、基本比率や背景情報を適切に考慮する必要があります。

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