ボボ人形とは、1961年にアルバート・バンデューラによって行われた「ボボ人形実験」で用いられた人形です。実験では、3歳から6歳までの幼児を2つのグループに分け、1つのグループには大人がボボ人形を攻撃的に扱う様子を見せ、もう1つのグループには大人がボボ人形を普通に扱う様子を見せました。その後、各グループの幼児にボボ人形を自由に遊ばせたところ、大人が攻撃的に扱う様子を見せられたグループの幼児は、対照群の幼児よりも攻撃的な行動をとることがわかりました。この実験は、人間の学習において、他者の行動を観察することによる観察学習が重要な役割を果たしていることを明らかにした画期的な研究です。
ボボ人形は、等身大に近いサイズで、空気を入れて膨らませてあります。また底には重りが入っており、倒れてもすぐ起き上がる仕組みになっています。ボボ人形は、攻撃的な行動を観察することによって、攻撃的な行動を学習するということを示すために用いられました。