ブアメードの水滴実験は、1883年にオランダで行われた実験です。
国事犯のブアメードを被験者として、彼の血液を抜き取って、どのくらい血液を失うと死ぬかを調べるというものでした。
しかし、実際にはブアメードの血液は1滴も抜き取られず、ただ水滴の音を流して、彼に血液を失っていると思い込ませました。
そして、ブアメードに「血液の3分の1を失うと死ぬ」と暗示を繰り返しました。
その結果、実験開始から約10時間後、ブアメードは死亡しました。
この実験は、思い込みによって人の健康や命に影響を与える可能性を示した、有名な実験です。
この実験は、プラシーボ効果と呼ばれる現象によって引き起こされたと考えられています。
プラシーボ効果とは、有効な薬や治療ではないにも関わらず、患者に効果があると信じ込ませることで、実際に効果が現れる現象です。
ブアメードの場合も、彼は血液を失っていると思い込んだことで、体にストレスがかかり、ショック死に至ったと考えられます。
この実験は、医療においても重要な意味を持っています。
医師は、患者に効果があると信じ込ませることで、治療の効果を高めることができる可能性があるからです。
また、逆に、患者に不安や恐怖を与えてしまうと、思わぬ結果を招く可能性もあります。
医師は、患者の心理状態を十分に理解した上で、治療を行う必要があるのです。
参考URL:
ブアメードの血・ノーシーボ効果 | embryo