ロー・ボール・テクニックとは?
ロー・ボール・テクニック(Low-Ball Technique)は、交渉や販売の場において使用される心理的な手法の一つです。この手法では、最初に魅力的な条件や提案を提示し、相手が合意した後に条件を変更することで、相手をより困難な状況に追い込むことを狙います。
具体的な手順は次のようなものです:
最初に魅力的な条件や提案を提示する:相手に対して非常に魅力的な条件や価格を提示し、合意を得ます。これにより、相手はその条件に満足し、取引や合意を進める意欲を高めます。
条件を変更する:合意が取り付けられた後に、条件や価格を変更する必要があると主張します。例えば、追加の費用や制約を提示したり、最初に提示した条件の一部を取り消したりすることがあります。
合意を確認させる:条件の変更を伝えた後も、相手に再び合意を確認させます。この段階では、相手は最初に合意した状況から撤退することに抵抗感を持つ場合があります。
この手法の効果は、相手が最初の魅力的な条件や提案に合意してしまった後に、その合意を維持しようとする心理的な傾向に基づいています。相手は一度合意したことに忠実でありたいと考えるため、条件が変更されても合意を取り消すことに抵抗を感じることがあります。
ロー・ボール・テクニックは、自動車販売などの高圧的な商業交渉や営業活動で使用されることがあります。ただし、この手法は相手を欺く行為に近いため、倫理的な観点からは議論の余地があります。