防衛的悲観主義とは、物事を悪いほうに考えることで、悪い状況を回避しようと努力し、その結果成功につながるという考え方です。
1980年代から心理学領域で使用されている概念で、一般的には楽観主義と悲観主義の2つのタイプに分けられます。
一般的楽観主義者は、過去のパフォーマンスをポジティブに認知し、将来のパフォーマンスにも見込みが高いタイプです。一方、防衛的悲観主義者は、過去のパフォーマンスをポジティブに認知しているが、将来の見込みは低いタイプです。
防衛的悲観主義者は、物事を悪いほうに考えることで、悪い結果に備えようとします。そのため、事前にリスクを回避するための準備を入念に行い、結果的に成功を収めるケースが多いといわれています。
たとえば、就職面接の際に、防衛的悲観主義者である人は、面接で失敗するかもしれないと考え、事前に面接練習をたくさん行ったり、面接官の質問を予想したりします。その結果、面接で失敗するリスクを減らし、成功率を高めることができるのです。
防衛的悲観主義は、必ずしもネガティブな考え方ではありません。場合によっては、成功につながる効果的な思考パターンであるといえます。
ただし、防衛的悲観主義が行き過ぎると、不安やストレスを感じやすくなり、逆にパフォーマンスを低下させる原因になる可能性もあります。そのため、適度にポジティブな思考を取り入れることも大切です。