認知療法とは、認知の歪みを修正することで、それに起因する症状などを軽減していく短期精神療法のひとつ

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認知療法とは、認知の歪みを修正することで、それに起因する症状などを軽減していく短期精神療法のひとつです。

認知とは、ものの受け取り方や考え方という意味です。私たちは、物事を自分の認知を通して理解し、感情や行動に影響を与えています。たとえば、失敗をしてしまったとき、自分はダメな人間だと考えてしまう人は、落ち込みや不安などの感情を強く感じやすくなります。

認知療法では、このような認知の歪みを修正することで、それに起因する症状を改善することを目的としています。具体的には、以下のような手法を用います。

  • 認知の記録:自分の考えを客観的に記録することで、認知の歪みに気づきやすくします。
  • 認知の検証:自分の考えが現実的かどうか、論理的に検証します。
  • 代替的解釈の検討:自分の考えには、他の解釈も可能であることに気づき、より現実的な解釈を探ります。

認知療法は、うつ病、不安障害、摂食障害、パニック障害、強迫性障害、PTSDなどの精神疾患の治療に効果があるとされています。また、対人関係の悩みや、ストレスマネジメントなどにも応用することができます。

認知療法は、1回あたり30~60分のセッションを週に1~2回、数ヶ月間継続して行うのが一般的です。

認知療法のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 薬物療法と併用することで、より効果的な治療が期待できます。
  • 患者自身が自分の考えを修正していくため、再発のリスクが低いと言われています。

認知療法は、認知の歪みを修正することで、心の健康を改善するための有効な方法です。

参考URL:
認知療法とは | 日本認知療法・認知行動療法学会