「ゲミュートローゼ」は、日本語で「情性欠如者」を意味する言葉

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ゲミュートローゼとは

「ゲミュートローゼ」は、日本語で「情性欠如者」を意味する言葉です。主に、他人の痛みや苦しみに共感できず、思いやりや倫理観に欠けた行動をとる人を指します。

語源と背景

ゲミュート(Gemüt)はドイツ語で「心、感情」を、ローゼ(Rose)は「バラ」を意味します。美しいバラの花のように、一見は美しいが、棘があり人を傷つける存在を比喩的に表現していると考えられます。

この言葉は、2023年に起きた北海道の女子高生殺害事件の裁判で、精神科医の片田珠美氏が加害者の特徴を説明する際に使用されたことがきっかけで一般に広まりました。

ゲミュートローゼの特徴

ゲミュートローゼとされる人の特徴として、以下のようなことが挙げられます。

  1. 共感力の欠如: 他人の感情や痛みを感じることができず、冷酷な態度や発言をする。
  2. 倫理観の欠如: 善悪の判断がつかず、他人を平気で傷つけるような行動をとる。
  3. 自己中心的: 自分のことしか考えず、他人の気持ちを顧みない。
  4. 責任感の欠如: 自分の行いに対して責任を取ろうとしない。

ゲミュートローゼの原因

ゲミュートローゼの原因は、脳機能の発達や生育環境など、様々な要因が複合的に絡み合っていると考えられます。

  1. 脳機能の発達: 右脳の機能に問題があることが関係していると考えられています。右脳は、感情や共感に関わる領域です。
  2. 生育環境: 愛情や共感の欠如した家庭環境で育つと、情性的な発達が妨げられる可能性があります。

ゲミュートローゼへの対応

ゲミュートローゼは、まだ十分に解明されていない部分も多く、治療法も確立されていません。しかし、専門家のカウンセリングや治療を受けることで、症状を改善できる可能性はあります。