アルバート坊やの実験は、1920年にジョン・B・ワトソンとロバート・R・ワイアットによって行われた心理学実験

今月の注目記事
みんなが知りたい!心理学用語ランキング ちょっと 口癖 プルースト効果とは

アルバート坊やの実験は、1920年にジョン・B・ワトソンとロバート・R・ワイアットによって行われた心理学実験です。この実験では、生後11ヶ月の乳児であるアルバート坊やを対象に、古典的条件づけを用いて恐怖反応を学習させるという実験が行われました。

実験では、アルバート坊やに白いラットを提示しました。すると、アルバート坊やはラットを興味深そうに見つめ、何も恐怖反応を示さませんでした。次に、ラットを提示する際に、大きな音を同時に鳴らしました。すると、アルバート坊やは大きな音に驚いて泣き出しました。

この実験を5回繰り返した結果、アルバート坊やはラットを見ただけで泣き出すようになりました。つまり、ラットという中性刺激が、大きな音という無条件刺激と対提示されることで、恐怖反応を引き起こす条件刺激へと変化したのです。

この実験は、古典的条件づけによって恐怖反応を学習させることができることを証明した画期的な実験でした。しかし、この実験は倫理的に問題があるとも指摘されています。アルバート坊やは、無条件刺激である大きな音によって強い恐怖反応を学習させられたため、その後もラットや毛皮などの似たようなものを恐怖するようになったと考えられます。

アルバート坊やの実験は、心理学における古典的条件づけの研究に大きな影響を与えました。しかし、この実験の倫理的な問題は、現在でも議論の対象となっています。

参考URL:
発達心理学でもっとも有名な実験:アルバート坊や| 同志社大学 赤ちゃん学研究センター