二次的動因説

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二次的動因説とは、乳児が生理的欲求を満たしてくれる人物に対して愛着を形成するという説です。

この説は、乳児は生理的欲求を満たしてくれる人物に対して、安心感や安全感を覚えるため、その人物に愛着を形成すると考えます。例えば、母親が乳児の空腹を満たしてあげると、乳児は母親に対して安心感を覚え、母親を愛おしく思うようになります。

二次的動因説は、アメリカの心理学者であるロバート・R・シーアーズによって提唱されました。シーアーズは、乳児は生理的欲求を満たすことによって、愛着という二次的動因を獲得すると主張しました。

二次的動因説は、愛着の形成に関する初期の理論として知られています。しかし、この説は、愛着の形成が単に生理的欲求の充足によるものではないことを示す研究結果が出ています。

例えば、ジョン・ボウルビィによって提唱された愛着理論では、愛着は生得的な傾向と、養育者との関わりによって形成されると考えられています。ボウルビィは、乳児は生後数か月から、養育者の顔や声などに対して、生得的な愛着行動(泣く、笑う、手を伸ばすなど)を示すと考えました。そして、養育者が乳児の愛着行動に敏感に反応し、適切な養育を行うことで、乳児は養育者に対して愛着を形成すると主張しました。

このように、二次的動因説は、愛着の形成に関する初期の理論として知られています。しかし、この説は、愛着の形成が単に生理的欲求の充足によるものではないことを示す研究結果が出ており、現在では愛着理論が主流となっています。

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