投影法

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投影法とは、被験者に曖昧な刺激を与え、その刺激に対して被験者がどのような反応を示すかを分析することで、被験者の無意識の心や性格を探る心理検査の一種です。

投影法の理論的背景には、精神分析学の「投影」という概念があります。投影とは、自分の内面にある欲求や感情を、意識的に認めたくないために、自分以外の人や物に託して表すことです。例えば、自分が攻撃的であると認めたくない人は、他人を攻撃的だと見なす傾向があります。

投影法では、被験者に曖昧な刺激を与えることで、被験者が自分自身の内面を意識せずに、その刺激に自分の欲求や感情を投影させやすくします。例えば、ロールシャッハテストでは、10枚のインクのしみを見せて、被験者に何に見えるかを答えさせます。被験者は、無意識の欲求や感情を刺激に投影して、攻撃的なものや性的なものなど、通常の状況では表さないような反応を示すことがあります。

投影法は、被験者の無意識の心や性格を探る上で、有効な方法の一つとされています。しかし、投影法には、被験者の解釈の偏りなどの問題点もあるため、単独で使用するのではなく、他の心理検査と組み合わせて使用する必要があるとされています。

投影法の代表的な検査には、以下のようなものがあります。

ロールシャッハテスト
TAT(主題統覚検査)
絵画統覚法
バウムテスト
文章完成法
これらの検査では、被験者に、絵、物語、文章、写真など、曖昧な刺激を与え、その刺激に対して被験者がどのような反応を示すかを分析します。

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