四気質説とは、古代ギリシャの医師ヒポクラテスが提唱した性格分類の理論です。ヒポクラテスは、人間の体には血液、粘液、黒胆汁、黄胆汁の4つの体液があり、それぞれの体液が性格に影響を及ぼすと考えました。
血液が多い人は、多血質(サングウィニック)と呼ばれ、活発で社交的、楽天的です。
粘液が多い人は、粘液質(粘液質)と呼ばれ、慎重で落ち着いた、冷静な性格です。
黒胆汁が多い人は、憂鬱質(メランコリック)と呼ばれ、内向的で消極的、悲観的な性格です。
黄胆汁が多い人は、胆汁質(コレリック)と呼ばれ、短気で攻撃的、意欲的な性格です。
この理論は、古代ローマの医師ガレノスによってさらに発展され、ヨーロッパで中世から近代にかけて広く信じられてきました。現代でも、性格分類のひとつとして用いられることがあります。
四気質説は、人間の性格を4つのタイプに単純化した理論であるため、批判的な意見も少なくありません。しかし、性格の特徴を理解するうえで、一定の指針を与えてくれるものであると言えるでしょう。
なお、現代の性格心理学では、四気質説よりも、より複雑な性格分類の理論が提唱されています。しかし、四気質説は、性格の研究における重要な一里塚として、今でも注目されています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E4%BD%93%E6%B6%B2%E8%AA%AC