ドミナント反応

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ドミナント反応とは、ある時点において経過する中枢反応の性格を著しい程度予め定める支配的興奮巣のことである。すなわち、一定時間内の身体行動を規定するところの確かな興奮の動因のことである。

ドミナント反応は、ロシアの生理学者であるウフトムスキーによって提唱された。ウフトムスキーは、神経系における興奮と制止の諸過程を研究し、ヴヴェデンスキーとパブロフの学理を発展させてドミナントの原理を提起した。

ドミナント反応は、以下の3つの条件を満たす必要がある。

強度の条件:ドミナント反応は、他の興奮よりも強い
持続性の条件:ドミナント反応は、他の興奮よりも長く持続する
優位性の条件:ドミナント反応は、他の興奮を制止する
ドミナント反応は、学習や記憶、注意、情動など、さまざまな心理現象に関与していると考えられている。例えば、ある課題を学習する際には、その課題に関する興奮がドミナント反応となり、学習を促進する。また、何かに注意を向ける際にも、その対象に関する興奮がドミナント反応となり、注意を維持する。

ドミナント反応は、私たちの日常生活においても、さまざまな場面で働いている。例えば、食事や睡眠などの生理的欲求、仕事や勉強などの社会的欲求、恋愛や友情などの情緒的な欲求などが、ドミナント反応となって行動を誘発している。

https://psychology-dictionary.com/psychology-term/drive-theory/