錯誤帰属とは、物事の原因を誤って本来のものとは異なる原因に帰属させてしまうことを言います。
例えば、吊り橋の上でデートをしていたら、ドキドキする気持ちが相手に対する好意だと勘違いしてしまうことがあります。これは、吊り橋の揺れによる恐怖心が、相手に対する好意と誤って帰属されてしまう錯誤帰属の一種です。
錯誤帰属には、以下の3つの種類があります。
根本的な帰属の誤り
これは、人の行動の原因を、気質や性格などの内的な要因に帰属しすぎてしまう傾向のことです。例えば、テストで良い点を取った人を「頭がいい」と評価する一方で、テストで悪い点を取った人を「努力が足りない」と評価する傾向があります。
状況的帰属の誤り
これは、人の行動の原因を、状況などの外的な要因に帰属しすぎてしまう傾向のことです。例えば、試合で負けたチームを「運が悪かった」と評価する一方で、試合に勝ったチームを「実力があった」と評価する傾向があります。
情動の帰属の誤り
これは、自分の感情の原因を誤って帰属してしまう傾向のことです。例えば、吊り橋の上でドキドキした気持ちが相手に対する好意だと勘違いしてしまうように、自分の感情の原因を、状況や他者、あるいは自分の内的な要因のいずれかに誤って帰属してしまう傾向があります。
錯誤帰属は、人間の認知バイアスの一種です。認知バイアスとは、人間の思考や判断に偏りがあることを指します。錯誤帰属は、人間が日常生活の中でよく見られる認知バイアスのひとつです。
錯誤帰属は、人間のコミュニケーションや意思決定に影響を与える可能性があります。例えば、根本的な帰属の誤りによって、相手の行動を誤解して、人間関係のトラブルに発展してしまう可能性があります。また、状況的帰属の誤りによって、自分の能力や努力を過小評価してしまう可能性があります。
錯誤帰属を避けるためには、物事の原因を多角的に検討することが大切です。また、自分の感情の原因を正しく理解するために、日頃から自分の感情を客観的に観察することも大切です。
参考URL:
錯誤帰属って何?恋愛にも活かせる心理要素