役割葛藤

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役割葛藤とは、個人が複数の役割を担うことで、役割の間に矛盾が生じ、個人の心理的緊張を引き起こすことを指します。

役割とは、社会において個人が果たすべき期待される行動や態度です。個人は、家庭、職場、地域社会など、さまざまな場面でさまざまな役割を担っています。これらの役割は、それぞれに異なる期待や要求が伴います。

役割葛藤が生じるには、2つの条件があります。1つ目は、複数の役割を担っていること、2つ目は、これらの役割の間に矛盾があることです。例えば、仕事では責任ある役割を担っているが、家庭では子育てや家事も担っている場合、仕事と家庭の役割の間に矛盾が生じ、役割葛藤を経験する可能性があります。

役割葛藤は、個人の心理的健康に悪影響を及ぼす可能性があります。役割葛藤を経験すると、ストレスや不安、抑うつなどの症状を感じることがあります。また、仕事や学業、人間関係など、生活全般に支障をきたす可能性もあります。

役割葛藤を解消するには、複数の役割の間で優先順位をつける、役割の期待や要求を調整する、役割の一部を他の人に任せる、などがあります。

役割葛藤の種類には、以下のようなものがあります。

役割内葛藤:一つの役割の中で、互いに矛盾する期待や要求がある場合。例えば、子どもが父親からスポーツに力を入れること、母親から学業に力を入れることをそれぞれ期待されて葛藤するなど。
役割間葛藤:複数の役割を担っている場合、それらの役割の間に矛盾がある場合。例えば、仕事と家庭の役割、仕事と趣味の役割、家庭と趣味の役割など。
役割群間葛藤:異なる役割群に属する期待や要求が矛盾する場合。例えば、職場の役割と地域社会の役割、職場の役割と家族の役割など。
役割葛藤は、現代社会において誰もが経験する可能性のある問題です。役割葛藤を経験したら、自分の役割や期待、要求についてよく考え、適切な対処法を見つけることが大切です。

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