サリエンス効果とは?
サリエンス効果(Salience Effect)は、心理学および認知科学の用語で、情報処理において特定の要素が他の要素よりも目立ちやすく、優先的に処理される傾向を指します。つまり、情報の目立ち度や注目度が高い要素は、人々の認知や意思決定において重要な役割を果たすという効果です。
サリエンスは、情報の特性に関連しています。目立つ要素は、その特徴、顕著性、または周囲との対比によって注目を集めます。たとえば、色彩的に鮮やかなオブジェクト、異なる形状やサイズを持つオブジェクト、予期しないパターンのオブジェクトなどが目立ちやすいとされます。
サリエンス効果は、情報処理のさまざまな側面に影響を与えます。注目や注意の選択、情報の記憶や回想、意思決定のプロセスなどが関連しています。人々は、目立つ要素にフォーカスし、それに基づいて情報を処理しやすくなります。また、目立つ要素は、情報の優先順位や重要性にも影響を与えます。
サリエンス効果は、広告やマーケティング、デザイン、政治などの領域で活用されます。広告では、目立つ色やグラフィックス、引用符、フレーズなどを使用して、製品やサービスを強調し、顧客の注目を引くことが試みられます。政治的なコミュニケーションやパブリックメッセージでも、サリエンス効果が利用され、特定の情報や意見が強調されることがあります。
しかし、サリエンス効果には注意が必要です。情報の目立ち度が高いからといって、それが必ずしも真実や重要な情報であるとは限りません。人々は、情報を選択する際にバイアスを持ちやすくなるため、客観的な情報の評価や判断が求められます。
https://sbsmarketing.co.jp/marketing/whatis-salience-effect-2023-06/