可用性カスケード

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可用性カスケードとは、情報の一次的な可用性が人々の意識形成と意思決定に与える影響を指します。これは、社会心理学およびコミュニケーションの領域で使われる概念です。

可用性カスケードは、次のようなプロセスで起こります。

ある情報や意見が一般的に知られるようになり、メディアや口コミなどを通じて広まります。
この情報が頻繁に提示されると、人々はそれをより重要だと認識し、他の情報や意見を排除し始めます。
その結果、個人の意見や行動が情報の流れに追従するようになり、意見の一致が形成され、マジョリティの意見として受け入れられる傾向があります。
可用性カスケードは、次のような例で見ることができます。

ある地域で、ある商品が不足しているとのニュースが報道された場合、人々はその商品を買い求めるようになります。すると、さらに商品が不足し、買い求める人がさらに増えるという状況が生じます。
ある企業が不祥事を起こしたとの情報が流れた場合、その企業の製品やサービスへの不信感が広がり、売り上げが落ち込むことがあります。
可用性カスケードは、情報の拡散や意見の形成において重要な役割を果たすと考えられています。人々は自分自身の意見や判断に自信を持ちにくい場合や、情報の不確かさが高い場合に、他者の意見や行動を参考にすることがあります。その際、他者の意見や行動が広く共有されていることが目立つと、それが正しいと受け取られやすくなります。

可用性カスケードは、社会の混乱や誤解を生む可能性もあるため、注意が必要です。

https://www.jumonji-u.ac.jp/sscs/ikeda/cognitive_bias/cate_d/d_11.html