仮現現象

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仮現現象とは、物理的な運動が存在しないにもかかわらず、物体が運動して見える現象のこと。

例えば、暗闇で光の点をしばらく見つめた後、静止した壁に目を向けると、光の点が動いて見えることがあります。これは、光の点が動いているように見えるためではなく、人間の脳が動いているように知覚しているためです。

仮現現象は、映画やアニメといった動画の原理となっているほか、踏切の警報機や駅の電光掲示板にも活用されているなど、日常生活における様々な場面で用いられています。

仮現現象には、以下のようなものがあります。

ベータ運動
物体を適当な間隔で移動した静止画像を連続的に見ることで生じる代表的な仮現運動。

ファイ現象
静止画の連続によって引き起こされる仮想の運動を知覚する現象。仮現運動を引き起こす代表的な現象。

運動残効
一定方向に動く対象を見つめた後に、静止した対象を見ると静止した対象が動いてみられる現象。

誘導運動
ある方向に動く対象を見ると、その方向に動かない対象も動いているように見える現象。

仮現現象は、人間の脳が運動をどのように知覚しているのかを理解する上で重要な現象です。

https://psychoterm.jp/basic/perception/apparent-movement