快楽の踏み車

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快楽の踏み車とは?

「快楽の踏み車」(Hedonic Treadmill)とは、心理学および幸福学の概念の一つです。この概念は、人々の幸福や快楽のレベルが時間とともに一定の基準に戻る傾向を指します。

快楽の踏み車のイメージは、踏み車(トレッドミル)に似ており、人々が幸福感を追求するために努力すると、一時的に幸福感が高まるが、それは一時的な効果であり、時間が経つと幸福感は基準のレベルに戻るというものです。つまり、幸福感は短期的な出来事や物質的な要素によって引き上げられることがありますが、それが持続的な効果を持つわけではなく、人々はその新たなレベルに慣れ、再び元の基準に戻る傾向があるとされます。

例えば、人が収入を増やすと一時的に幸福感が向上しますが、しばらくすると新たな収入レベルに慣れ、同じ幸福感を維持するためにさらなる収入の増加が必要となるというパターンが見られます。同様に、物質的な購入や体験も一時的な喜びをもたらすが、その効果は持続せず、元の幸福レベルに戻ってしまうとされます。

快楽の踏み車の理論は、人々が幸福を追求するために無限な物質的な富や物質的な要素に執着することは、持続的な幸福感を得るためには効果的ではないということを示唆しています。幸福感の持続的な向上には、物質的な要素だけでなく、関係性、人間の成長、自己肯定感、善意の行為などの他の要素も重要であるとされています。

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