ラタネ

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ラタネは、アメリカの心理学者です。1936年生まれ。1968年、ジョン・ダーリーと共に、1964年に起きたキティ・ジェノヴィーズ事件を題材にした実験を行い、傍観者効果を明らかにしたことで知られています。

ラタネは、ニューヨーク大学を卒業後、カリフォルニア大学バークレー校で心理学博士号を取得しました。その後、ニューヨーク大学で教鞭をとり、1974年から1980年まで心理学部長を務めました。1980年から1984年まで、カリフォルニア大学サンディエゴ校で教授を務めた後、1984年から2006年まで、スタンフォード大学で教授を務めました。

ラタネは、傍観者効果以外にも、集団心理や社会心理学に関する研究で多くの業績を残しています。彼の研究は、犯罪心理学や社会心理学の発展に大きく貢献しました。

傍観者効果

傍観者効果とは、他者が危険な状況に陥っていても、周囲に多くの人がいると援助行動が抑制されてしまう現象です。ラタネとダーリーの実験では、学生が2人、3人、6人のグループに分かれて、グループ討議を行わせました。その最中に、1人が発作を起こす演技をしたところ、1人あたりの援助行動の確率は、2人グループで85%、3人グループで62%、6人グループで38%と、グループ人数が多いほど援助行動の確率が低くなることが示されました。

傍観者効果が生じる原因としては、以下の3つが挙げられます。

責任の分散:他者がいることで、責任が分散され、1人ひとりの責任が軽減されると考えてしまう。
聴衆抑制:他者に見られていると感じることで、行動が抑制される。
多元的無知:他者が行動しないことで、事態が緊急性がないと考えてしまう。
ラタネの業績

傍観者効果の研究
集団心理や社会心理学に関する研究
犯罪心理学や社会心理学の発展への貢献
ラタネの研究は、多くの人々に社会心理学の重要性を認識させ、社会心理学の発展に大きく貢献しました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%8D%E8%A6%B3%E8%80%85%E5%8A%B9%E6%9E%9C