端数価格効果とは、商品価格の末尾を8や9などの端数にすることで、消費者に安いという印象を与え、購買意欲を刺激する効果のことです。
端数価格は、切りの良い価格よりも安く感じられるという心理効果を利用したものです。例えば、1,000円の商品を980円にすると、100円安くなったという実感よりも、1万円未満で購入できるという感覚が強く働き、より安く感じられるのです。
また、端数価格は、消費者に「お得感」を与える効果もあります。例えば、100円の商品を99円にすると、1円お得になったという実感は小さいですが、1円でも安く買えたという感覚が働き、お得感を感じるのです。
端数価格効果は、マーケティングにおいて広く用いられている効果であり、スーパーやコンビニ、家電量販店など、さまざまな店舗で目にすることができます。例えば、
- 100円ショップの商品は、ほとんどが端数価格である。
- スーパーの惣菜や弁当は、100円や98円などの端数価格で販売されていることが多い。
- 家電量販店のテレビやパソコンは、10万円や9万円などの端数価格で販売されていることが多い。
このように、端数価格は私たちの日常生活にも深く関わっている効果と言えるでしょう。
なお、端数価格効果には、デメリットもあります。例えば、
- 消費者が、端数価格の商品を実際には安く買っていないことに気づかないことがある。
- 端数価格の商品が、アップグレード商品よりも安く感じられるため、アップグレード商品の購入をためらうことがある。
このようなデメリットを踏まえた上で、端数価格を効果的に活用することが重要です。