歩道橋問題

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歩道橋問題とは、トロッコ問題に似た道徳的ジレンマです。

トロッコ問題は、分岐器を切り替えることで、1人の命を犠牲にして5人の命を救えるかどうかを問う問題です。

一方、歩道橋問題は、歩道橋の上から1人を線路上に突き落として、5人の命を救えるかどうかを問う問題です。

どちらの問題も、5人の命を救うために1人の命を犠牲にするかという選択を迫られます。

しかし、トロッコ問題では分岐器を切り替えることで、間接的に1人の命を犠牲にすることができます。

一方、歩道橋問題では、1人を直接的に線路上に突き落とす必要があります。

この違いが、トロッコ問題と歩道橋問題の回答の傾向に影響を与えています。

トロッコ問題では、功利主義の立場から、5人の命を救うために1人の命を犠牲にするのもやむを得ないという回答が多いです。

一方、歩道橋問題では、義務論の立場から、直接的に人を殺すことは許されないという回答が多いです。

また、歩道橋問題では、被害者である1人の身元が特定されていることも、回答の傾向に影響を与えていると考えられています。

身元が特定されている場合、被害者を自分の家族や友人だと想像しやすくなります。

そのため、被害者の死をより身近に感じ、直接的に殺すことに抵抗感を持つ人が多いと考えられます。

このように、歩道橋問題は、道徳の判断が感情によって左右されるという一例として、哲学者や心理学者の間で議論されています。

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