損失回避性

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損失回避性とは?

損失回避性(Loss aversion)とは、行動経済学や心理学の概念で、人々が損失を回避することに対してより強く反応する傾向を指します。この概念は、ダニエル・カーネマンとアモス・テヴェルスキーによって提唱されたプロスペクト理論(Prospect Theory)に基づいています。

損失回避性は、人々が得ることよりも失うことに関心を寄せる傾向を示します。つまり、同じ金額の損失と利益を比較した場合、損失の方がより大きく感じられるということです。例えば、100ドルを失うことと100ドルを獲得することを比較した場合、人々は損失を回避するために100ドルの獲得よりも強い反応を示すことがあります。

このような損失回避性の傾向は、人々がリスクを冒すことを避け、安定性や確実性を好む傾向に関連しています。経済的な意思決定や投資行動において、損失回避性は人々がリスクを取ることを避け、損失を最小限に抑えようとする動機付け要因となることがあります。

損失回避性は、投資家が株式市場で損失を回避しようとして売り時を逃す「損切りしない」という行動や、商品の価格が下がりそうな予感があるために購買を控えるといった消費行動にも関連しています。また、企業や政府がリスク回避のために保守的な戦略を採用することも、損失回避性の影響を受ける可能性があります。

https://www.sprocket.bz/blog/20220627-prospect-theory.html