心の会計

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心の会計(メンタルアカウンティング)とは、お金の入手経路や使用目的ごとに頭の中で分類しながら使うという考え方で、行動経済学者のリチャード・セイラー氏によって提唱されました。

例えば、給料で得たお金は生活費や貯金のために使うべきだと考える一方で、ボーナスや臨時収入は自由に使えるお金だと考えることがあります。また、食費や交際費などの生活費は安く抑えたいと考えながら、趣味や娯楽費は多少高くても気にしないということもあります。

このように、心の会計によって、お金の価値や使い方が異なるように感じられ、不合理な選択をしてしまうことがあります。

心の会計の代表的な例としては、以下が挙げられます。

苦労して得たお金は慎重に使おうとするが、投資やギャンブルで儲けた利益はあぶく銭と考えて簡単に使ってしまう
同じ金額でも、食費よりも交際費の方が安く感じられ、交際費を使いすぎてしまう
同じ商品でも、セール価格で買うとお得だと感じ、本来は必要のないものを買ってしまう
心の会計は、人間の心理的な特徴によって生じる現象です。そのため、完全に排除することはできませんが、そのメカニズムを理解しておくことで、不合理な選択を避けることに役立ちます。

心の会計を活用して、より合理的なお金の使い方をするためには、以下のような点に注意するとよいでしょう。

お金の用途を明確にする
収入と支出を正確に把握する
家計簿をつけるなどして、お金の流れを可視化する
自分のお金に対する価値観を客観的に見つめ直す
また、心の会計をうまく利用することで、お金の使い方をコントロールすることも可能です。例えば、貯蓄や投資のためには、心の会計によって、そのお金は特別な目的のために使うべきだと意識づけることで、使いすぎを防ぐことができます。

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