認知のゆがみとは、物事を客観的に捉えられず、考え方に偏りがある状態のこと

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認知のゆがみとは?

認知のゆがみとは、物事を客観的に捉えられず、考え方に偏りがある状態のことを指します。 具体的には、以下のような特徴があります。

  • 非合理的な思考パターン: 事実と異なる、または極端な考え方に陥ってしまう。
  • ネガティブな思考: 悪いことばかり考えてしまい、良いことに目が行きにくい。
  • 固定観念: 自分の考えを絶対視し、他の考えを受け入れにくい。

認知のゆがみは、誰でも多少なりとも持っていますが、特に うつ病不安障害 などの精神疾患の人によく見られます。 また、 ストレストラウマ の影響で生じることもあります。

認知のゆがみの代表的なパターン

  • 全か無か思考: 物事を白黒はっきりつけようと考える。
  • ~すべき思考: 自分がこうすべきだと決めつけ、柔軟な考え方ができない。
  • 過度の一般化: 1つの出来事から全体を判断してしまう。
  • 心のフィルター: 悪いことばかりに目が行き、良いことを無視してしまう。
  • マイナス化思考: 良いことも悪いこととして捉えてしまう。
  • 結論の飛躍: 証拠がないのに、悪い結論を導き出してしまう。
  • 拡大解釈・過小評価: 良いことは小さく、悪いことは大きく捉えてしまう。
  • レッテル貼り: 自分にや他人に対して、簡単にレッテルを貼ってしまう。
  • 感情的決めつけ: 自分の感情だけで物事を判断してしまう。
  • 選択的注目: 良いこともたくさん起こっているのに、ささいなネガティブなことに注意が向いてしまう。

認知のゆがみの影響

認知のゆがみがあると、以下のような影響があります。

  • ネガティブな感情: 不安、怒り、悲しみなどのネガティブな感情を強く感じやすくなる。
  • ストレス: ストレスを感じやすくなり、心身ともに疲弊してしまう。
  • 低い自己肯定感: 自分はダメな人間だと考えやすくなり、自己肯定感が低くなる。
  • 回避行動: 嫌なことや怖いことを避けてしまうようになる。
  • 人間関係の悪化: 周囲の人とのコミュニケーションがうまくいかなくなる。

認知のゆがみを克服する方法

認知のゆがみは、意識的に改善することができます。 以下のような方法が有効です。

  • 自分の認知のゆがみを知る: まずは自分がどのような認知のゆがみを持っているのかを知ることが大切です。 日記を書いたり、認知行動療法のワークショップに参加したりすることで、自分の認知のゆがみを見つけることができます。
  • 別の視点から考える: 自分の考え方が必ずしも正しいとは限らないことを意識し、別の視点から物事を考えてみましょう。
  • 証拠を集める: 自分の考えを裏付ける証拠があるかどうかを調べてみましょう。 多くの場合、自分の考えを裏付ける証拠はほとんどないことがわかります。
  • より客観的な考え方を身につける: 事実を客観的に捉え、論理的に考えるように訓練しましょう。
  • 必要に応じて専門家の助けを借りる: 自分で認知のゆがみを克服するのが難しい場合は、カウンセラーやセラピストなどの専門家に相談することをおすすめします。

認知のゆがみは、私たちの思考や行動に大きな影響を与えます。 しかし、意識的に改善することで、より幸せで充実した生活を送ることができるようになります。