同一化

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同一化とは、精神分析における防衛機制の一種で、自分にとって重要な他者の持つ特性を、自分の中に取り入れる過程を指します。具体的には、尊敬する人や好きな人の考え方や行動様式を真似たり、小説やテレビの中の主人公になったかのように感情移入したりすることなどが挙げられます。

同一化には、以下の2つのタイプがあります。

同一視:他者の考えや状況を自分の体験であるかのように思う
同一化:他者の行動や特徴を自分のものにする
同一化は、幼児期から始まり、人格形成において重要な役割を果たします。両親や周囲の大人の行動や価値観を模倣することで、子どもは社会生活に必要な知識やスキルを身につけていきます。

また、同一化は、不安や葛藤に対処するための防衛機制としても機能します。例えば、自分にない能力や魅力を持つ他者を同一化することで、自分自身の価値を高めたり、劣等感やコンプレックスから逃れようとしたりすることができます。

同一化の具体例としては、以下のようなことが挙げられます。

好きなアイドルや有名人のファッションや髪型を真似る
憧れのスポーツ選手のフォームを練習する
尊敬する上司の働き方を参考にする
小説や映画の主人公に自分を重ね合わせる
同一化は、適度な範囲であれば、人格形成や対人関係にプラスの効果をもたらすと言えるでしょう。しかし、過剰な同一化は、自己同一性の喪失や依存などの問題を引き起こす可能性もあります。

以下に、同一化が過剰になる可能性のある状況を挙げます。

両親や周囲の大人の期待に過度に従わなければならない環境
自分自身の価値や能力に自信を持てない環境
困難な状況に直面している環境
同一化が過剰になっていると感じたら、カウンセラーなどの専門家に相談してみるのもよいでしょう。

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