バラード・ウィリアムズ効果とは、ある情報を覚えた直後よりも、一定時間が経ってからのほうがよく記憶を想起できることを表す心理学的な現象

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バラード・ウィリアムズ効果とは、ある情報を覚えた直後よりも、一定時間が経ってからのほうがよく記憶を想起できることを表す心理学的な現象です。

具体的には、意味のある情報を覚えた場合、記銘から2~3日後に最大のレミニセンスを示すことが知られています。

この効果は、1913年にアメリカの心理学者であるP.B.バラードとW.L.ウィリアムズによって発見されました。彼らは、被験者に3~4行の短い詩を覚えさせたところ、記銘直後に復習した被験者よりも、24時間後に復習した被験者の方が、詩の内容を思い出す割合が高かったという結果を得ました。

この効果は、以下の2つの要因によって生じると考えられています。

  • レトロアクティブ・インヒビション(後向き抑制)の減少:記銘直後には、新しい情報によって古い情報が抑制されてしまう(レトロアクティブ・インヒビション)が、時間が経つにつれて抑制が弱まり、古い情報が思い出しやすくなる。
  • セマンティック・ネットワークの形成:新しい情報は、既存の知識と関連付けられて記憶される(セマンティック・ネットワーク)。時間が経つにつれて、新しい情報と既存の知識との関連性が強くなり、記憶がより強固になる。

バラード・ウィリアムズ効果は、記憶の定着に重要な役割を果たすと考えられています。この効果を活用することで、効率的に記憶を定着させることができます。

例えば、試験勉強の際には、一気に覚えようとするのではなく、一定期間ごとに復習を繰り返すことで、記憶の定着を図ることができます。また、新しい知識を学ぶ際には、既存の知識と関連付けて理解することで、記憶をより強固にすることができます。

参考URL:
【メンタリズム】適切な復習の頻度は方法を心理学から読み解く!!