カプグラ症候群とは、自分の周囲の既知であるはずの人たちを、そっくりであるが本物ではない人によって置き換えられたと誤認する妄想のこと

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カプグラ症候群とは、自分の周囲の既知であるはずの人たちを、そっくりであるが本物ではない人によって置き換えられたと誤認する妄想のことです。

カプグラ症候群は、ソジーの錯覚ともいわれるが、ソジーとはフランス語である人に生き写しの他人という意味である。多くの場合、親しい既知の人物に出現する。

カプグラ症候群の原因は、さまざまに考えられます。

  • 統合失調症
  • レビー小体型認知症
  • アルツハイマー型認知症
  • 脳腫瘍
  • 脳卒中
  • 頭部外傷
  • 薬物乱用

カプグラ症候群は、本人にとっても周囲の人々にとっても、大きな負担となる可能性があります。

本人は、不安や恐怖にさいなまれ、日常生活に支障をきたすことがあります。また、周囲の人々は、本人の行動に理解に苦しんだり、困惑したりしてしまうことがあります。

カプグラ症候群を治療するためには、精神科や心療内科での治療が必要です。

具体的な治療方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 抗精神病薬などの薬物療法
  • 認知行動療法などの心理療法

カプグラ症候群は、決して克服できないものではありません。

本人の強い意志と、周囲の理解と協力があれば、克服することは可能です。

カプグラ症候群の予防としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 精神疾患の早期発見・早期治療
  • 脳損傷の予防
  • 頭部外傷の予防
  • 薬物乱用の防止

カプグラ症候群は、比較的まれな精神疾患ですが、決して存在しないわけではありません。

もし、カプグラ症候群の疑いがある場合は、一人で抱え込まずに、精神科や心療内科を受診するようにしましょう。

カプグラ症候群の名称は、オーストリアの精神科医であるカール・カプグラに由来しています。カプグラは、1923年に、この症候群を初めて報告しました。

参考URL:
カプグラ症候群 - 脳科学辞典