ゼロサムヒューリスティック

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ゼロサムヒューリスティックとは?

ゼロサムヒューリスティック(Zero-sum heuristic)は、意思決定や競争的な状況において使用されるヒューリスティック(経験に基づく近似的な判断方法)の一つです。ゼロサムヒューリスティックは、特定の状況や問題において、関係者の利益や報酬が完全に競合し、一方が利益を得れば他方は損失を被ると仮定する考え方です。

ゼロサムヒューリスティックは、主にゲーム理論や競争分野で使用されます。以下に例を挙げます:

ゼロサムゲーム: ゼロサムヒューリスティックは、ゼロサムゲームと呼ばれる競争的なゲームに適用されます。ゼロサムゲームでは、参加者の利益の総和が一定であり、一方が利益を増やせば他方はそれに見合った損失を被ると考えられます。典型的な例は、チェスやポーカーなどの対戦ゲームです。

資源の競争: ゼロサムヒューリスティックは、限られた資源の配分や競争的な状況においても適用されます。資源が固定であり、一方が資源を獲得すると他方はそれに相当する資源を失うと仮定します。経済やビジネスの分野での競争や交渉において、ゼロサムヒューリスティックの考え方が応用されることがあります。

ゼロサムヒューリスティックは、現実の状況や関係性を単純化するために使用されることがあります。しかし、実際の状況や関係は複雑で多様であるため、ゼロサムヒューリスティックに完全に依存することは適切ではありません。現実の意思決定や競争的な状況では、協力や相乗効果が存在する可能性も考慮する必要があります。

https://www.jumonji-u.ac.jp/sscs/ikeda/cognitive_bias/cate_d/d_44.html