マインドセットとは、物事に対する考え方や捉え方の傾向を指す言葉です。生まれながらの性格や受けてきた教育、経験などによって形成され、個人の価値観や信念、判断基準に影響を与えます。
マインドセットの提唱者は、アメリカの心理学者であるキャロル・スーザン・ドウェック氏です。ドウェック氏は、スタンフォード大学で心理学の教授を務め、成長マインドセットと固定マインドセットという2つのマインドセットの概念を提唱しました。
マインドセットの種類
マインドセットには、成長型マインドセットと固定型マインドセットの2種類があります。
成長型マインドセット
成長型マインドセットとは、自分の能力や資質は努力によって伸ばせるという思考です。そのため、失敗を学びの機会と捉え、新たなチャレンジに積極的に取り組む傾向が見られます。
固定型マインドセット
固定型マインドセットとは、自分の能力や資質は固定的なものであり、努力などによって変わらないという思考です。そのため、失敗を受け入れられず、挑戦を避けようとする傾向が見られます。
成長型マインドセットと固定型マインドセットの特徴
成長型マインドセットと固定型マインドセットは、自分の能力や才能に対する考え方の違いです。
成長型マインドセットは、自分の能力や才能は努力によって伸ばせると考えるものです。そのため、挑戦を恐れず、失敗からも学ぶことで、成長を続けていきたいと考えています。
固定型マインドセットは、自分の能力や才能は先天的に決まっていて、努力によって変えられないと考えるものです。そのため、失敗を恐れ、挑戦を避けてしまう傾向があります。
それぞれの特徴を、以下の表にまとめました。
特徴 | 成長型マインドセット | 固定型マインドセット |
---|---|---|
能力や才能に対する考え方 | 努力によって伸ばせる | 先天的に決まっている |
挑戦に対する姿勢 | 恐れず挑戦する | 避けてしまう |
失敗に対する考え方 | そこから学ぶ | 自信を失う |
成長に対する考え方 | 常に成長していきたい | 現状維持で良い |
成長型マインドセットは、成功や成長につながりやすい傾向があります。一方、固定型マインドセットは、失敗や挫折につながりやすい傾向があります。
もちろん、誰もが完全に成長型マインドセットか固定型マインドセットのどちらかに当てはまるわけではありません。しかし、どちらの考え方に傾いているかによって、人生のさまざまな場面での行動や結果が異なると考えられます。
成長型マインドセットを育む方法
成長型マインドセットを育むためには、以下の方法が効果的です。
自分のマインドセットを理解する
まずは、自分のマインドセットが固定型なのか成長型なのかを理解することが大切です。固定型マインドセットをもっている人は、自分の能力は生まれつき決まっていると考え、努力しても意味がないと考えがちです。一方、成長型マインドセットをもっている人は、自分の能力は努力によって伸ばせると考え、困難に直面しても努力を続けます。
自分のマインドセットを理解するためには、以下の方法が有効です。
- 自分の考えや行動を振り返る
- 他の人のマインドセットを観察する
- マインドセットに関する書籍や記事を読む
挑戦を恐れない
成長型マインドセットをもつためには、挑戦を恐れないことが重要です。挑戦することで、自分の能力の限界を知り、それを乗り越える方法を身につけることができます。
挑戦を恐れないためには、以下の方法が有効です。
- 小さな目標から始める
- 失敗を恐れない
- 失敗から学ぶ
フィードバックを受け入れる
フィードバックは、自分の能力を伸ばすための重要な機会です。フィードバックを受け入れて、自分の欠点を改善することで、成長型マインドセットを育むことができます。
フィードバックを受け入れるためには、以下の方法が有効です。
- フィードバックは自分の成長のために役立つものと考え、素直に受け入れる
- フィードバックの内容を分析し、改善策を立てる
成功体験を積む
成功体験は、自信を育むために重要です。成功体験を積むことで、自分の能力は努力によって伸ばせるという考えを強化することができます。
成功体験を積むためには、以下の方法が有効です。
- 自分の目標を達成するために、計画的に取り組む
- 困難に直面しても、諦めずに努力する
- 成功を喜び、次へのモチベーションにする
成長型マインドセットを育むことで、仕事や学習において、より高い成果を上げることができるようになります。また、困難に直面しても、それを乗り越えるための力を身につけることができます。
マインドセットの同義語、類義語、関連語、反対語
- グロース・マインドセット
- フィックスド・マインドセット
- グロース・マインドセット理論