確証バイアスとは、認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報は無視または集めようとしない傾向のこと

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確証バイアスとは?

確証バイアスとは、認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報は無視または集めようとしない傾向のことを指します。認知バイアスの一種です。

簡単に言えば、自分がすでに持っている考えや思い込みを正当化しようとする心理的な働きです。

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  • 政治家Aを支持している人が、Aの政策を批判するニュース記事を「偏向している」と無視し、Aを支持するようなニュース記事ばかりを見てしまう。
  • 自分が持っている商品をが良いと思い込んで、その商品の悪い口コミを無視してしまう。

確証バイアスは、以下のような原因によって起こると考えられています。

  • 情報処理の節約: 脳は限られたエネルギーしか持たないため、情報を処理する際に、すでに持っている考えや思い込みと一致する情報だけを処理しようとすることがあります。
  • 自己肯定欲: 自分が正しいと思いたいという気持ちから、自分の考えや思い込みを否定するような情報を受け入れようとしないことがあります。
  • 集団圧力: 周りの人が同じような考えを持っていると、自分もその考えに同調してしまうことがあります。

確証バイアスは、以下のような弊害があります。

  • 偏った判断をしてしまう: すべての情報に偏りなく接することができないため、偏った判断をしてしまう可能性があります。
  • 問題解決が困難になる: 問題を解決するためには、自分の考えや思い込みだけでなく、反証する情報も必要です。しかし、確証バイアスによって反証する情報が無視されてしまうため、問題解決が困難になります。
  • 対立の悪化: 自分の考えや思い込みに固執してしまうため、他者との対立が悪化してしまう可能性があります。

確証バイアスを克服するには、以下のような対策が有効です。

  • 自分の考えや思い込みを意識する: 自分がどのような考えや思い込みを持っているのかを意識することで、確証バイアスの影響を受けにくくなります。
  • 多様な情報に触れる: 自分の考えや思い込みとは異なる情報にも積極的に触れることで、視野を広げることができます。
  • 自分の意見を客観的に評価する: 自分の意見を客観的に評価し、偏りがないかどうかを判断する訓練をすることが大切です。

確証バイアスは誰にでも起こり得る心理的な働きですが、その存在を意識し、対策を講じることで、より客観的で合理的な判断をすることができるようになります。