幻肢

今月の注目記事
みんなが知りたい!心理学用語ランキング ちょっと 口癖 プルースト効果とは

幻肢とは、手や足などの四肢を切断したり、神経を損傷したりした人が、失った四肢がまだ存在するかのように感じる現象です。幻肢には、失った四肢が存在するような感覚(幻肢覚)と、失った四肢に痛みや圧迫感などの痛み(幻肢痛)があります。

幻肢覚は、四肢切断後の患者の約80%で生じるとされています。幻肢覚の形態は様々で、失った四肢が通常の状態で存在している場合もあれば、サイズが大きくなったり、小さくなったり、形が変わったりする場合もあります。また、失った四肢が存在する空間に、温かさや冷たさ、しびれ、痛みなどの感覚を感じることもあります。

幻肢痛は、幻肢覚を伴う場合と、単独で生じる場合があります。幻肢痛は、切断前の四肢に痛みがあった場合や、切断手術が複雑だった場合、切断後の経過が悪い場合などに起こりやすいとされています。幻肢痛は、患者の生活に大きな支障をきたすことがあります。

幻肢の原因は、完全には解明されていませんが、脳の神経回路の異常や、損傷した四肢の神経からの異常な信号によるものと考えられています。

幻肢の治療法としては、薬物療法、リハビリテーション、心理療法などが行われています。薬物療法では、抗うつ薬や抗けいれん薬などが使用されます。リハビリテーションでは、幻肢を意識的に動かしたり、触れたりする訓練が行われます。心理療法では、患者のストレスや不安を解消するとともに、幻肢を受け入れるためのサポートが行われます。

幻肢は、患者にとって大きな負担となる症状です。しかし、適切な治療やリハビリテーションによって、幻肢をコントロールできるようになる可能性があります。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%BB%E8%82%A2