マウントとは、自分の優位性を示すために威圧的な言動を取ることです。
マウントの語源
日本語の「マウント」は、英語の「mount」を由来とするカタカナ語です。英語の「mount」には、「乗る」「載せる」「搭載する」などの意味があり、そこから「上位に立つ」「優位に立つ」という意味で使われるようになりました。
「マウントを取る」という言葉は、2010年代後半頃からインターネット上で使われるようになりました。その語源には、以下の2つの説があります。
- 哺乳類の雄が交尾のために雌に乗る行為を「マウンティング」といいますが、そこから「上位に立って支配する」という意味で使われるようになったという説。
- 格闘技で、相手に馬乗りになって一方的な攻撃を行う「マウントポジション」から、そこから「上位に立って優位に立つ」という意味で使われるようになったという説。
どちらの説が正しいのかは定かではありませんが、どちらも「マウントを取る」という意味の「マウント」には、相手を下に見て優位に立とうとするニュアンスがあることは確かです。
参考URL:
「マウントを取る」の英語表現を例を交えてご紹介♪♪ – ネイティブキャンプ英会話ブログ
マウントの具体例
具体的な例としては、以下のようなことが挙げられます。
ステータス系マウント
学歴や職業、収入、住まい、家族構成、恋人など、社会的地位や経済力をアピールする
例えば、「私は東大出身だから」「うちは都心に家を買った」「彼氏は外資系勤務で年収1000万円」など
能力系マウント
自分のスキルや知識、才能などをアピールする
例えば、「私は英語ペラペラだから」「私は料理が得意だから」「私は絵が上手だから」など
精神系マウント
自分の精神的な強さや優位性をアピールする
例えば、「私はストレスに強いから」「私はいつもポジティブだから」「私は他人を許せるから」など
また、マウントには直接的なものと間接的なものがあります。
直接的なマウント
相手を直接見下したり、批判したりする
例えば、「あんたは頭悪いから」「あんたは貧乏だから」など
間接的なマウント
自分の優位性を暗に示す
例えば、「うちは大きい会社だから」「私は彼氏とヨーロッパ旅行に行くんだ」など
参考URL:
「マウントを取る」人に共通する特徴は?覚えておきたい上手な対処法|@DIME アットダイム
マウントを取る人の特徴と心理
マウントを取る人には、以下の特徴があります。
承認欲求が強い
マウントを取る人は、他人から認めてもらいたいという承認欲求が強い傾向があります。自分の価値を高めるために、他人と比較して優位に立とうとするのです。
自分に自信がない
マウントを取る人は、自分に自信がない傾向があります。自分のことを認められていないと感じているため、他人を下げて自分を上げることで、自己肯定感を高めようとします。
自己顕示欲が強い
マウントを取る人は、自己顕示欲が強い傾向があります。自分のことを注目されたい、周囲から注目されたいと思っているのです。
嫉妬深い
マウントを取る人は、他人の成功や幸せを妬む傾向があります。他人が自分よりも優れていることを認めたくないため、マウントを取ることで、その優位性を覆そうとします。
マウントを取る人の心理には、以下のようなものがあります。
劣等感を払拭するため
マウントを取る人は、劣等感を払拭するために、他人を下げて自分を上げようとします。
優越感を得るため
マウントを取る人は、優越感を得るために、他人を下げて自分を上げようとします。
注目を集めるため
マウントを取る人は、注目を集めるために、他人を下げて自分を上げようとします。
参考URL:
「マウントをとる」とはどういう意味?マウンティングする人の心理&会話の特徴を解説 | Smartlog
マウントの標的にされる人の特徴
マウントの標的にされる人の特徴は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
自己主張をあまりしない人
マウントする人は、自分の優位性をアピールしたいという気持ちが強いです。そのため、自己主張をあまりしない人の方が、自分の意見に同調してくれるため、マウントしやすいのです。
自分に自信が持てない人
自分に自信がない人は、周りの人の顔色をうかがったり、同調したりすることが多いため、マウントする人につけ込まれやすいのです。
周囲から注目を集めている人
周囲から注目を集めている人は、マウントする人の嫉妬心を煽りやすいため、標的にされやすいのです。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 容姿やスタイルがいい
- 仕事や勉強ができて優秀
- モテる
- お金持ち
- 人脈がある
- リーダーシップがある
もちろん、これらの特徴をすべて持っているからといって、必ずマウントの標的にされるわけではありません。しかし、マウントする人は、このような特徴を持つ人を標的にしやすい傾向にあると言えます。
また、マウントの標的にされやすい人は、以下のようなものも挙げられます。
- 優しい人
- 思いやりのある人
- 聞き上手な人
- 協調性のある人
このような人は、マウントする人の言いなりになりやすいため、標的にされやすいのです。
参考URL:
マウンティングする人の心理とは? 標的にされやすい人の特徴と対処法|「マイナビウーマン」
マウントを取る人の対処法
マウントを取る人への対処法は、大きく分けて3つあります。
軽く受け流す
マウントを取られたら、相手に反応しないことが大切です。相手の話を深堀りせず、適当に相づちを打ち「聞いていますよアピール」をしましょう。まったく話を聞いていない姿勢を見せてしまうと、相手に不快感を与える可能性があるため、相づちは忘れずに。
軽く受け流す具体例
- 「へぇ、そうなんだ。」
- 「すごいね。」
- 「それは大変だね。」
- 「そうなんですか。」
割り切って無視する
マウントを取ってくる相手とは、関わらないようにするのも一つの方法です。職場や学校など、どうしても顔を合わせなければならない場合は、できるだけ付き合いを避けるようにしましょう。
割り切って無視する具体例
- 会話をそらす
- 話を聞いていないフリをする
- 相手の存在を無視する
はっきりと指摘する
マウントを取ってくる相手が、自分にとって大切な存在であれば、はっきりと指摘するのも一つの方法です。相手に「マウントを取られるのは嫌だ」と伝え、その行為をやめてもらいましょう。ただし、相手を怒らせたり、関係が悪化したりする可能性があるため、注意が必要です。
はっきりと指摘する具体例
- 「マウントを取られるのは嫌だ。」
- 「その言い方は傷つくよ。」
- 「そういう言い方だと、嫌な気持ちになる。」
マウントを取る人は、自分の価値を高めるために、他の人を下げようとする傾向があります。そのため、相手のマウントに反応してしまうと、相手は自分の目的を達成したと感じる可能性があります。
マウントを取られたときは、相手の行為に振り回されないようにすることが大切です。自分の気持ちをコントロールし、自分を大切にするようにしましょう。
参考URL:
マウントとは?警戒すべき人の特徴や4つの対処法について解説! | 私のキャリチェン
マウントと自慢の違い
マウントと自慢の違いは、意図と相手への影響にあります。
マウントの意図は、自分を優位に見せ、相手を下に見下すことです。そのため、マウンティングをする人は、相手を傷つけたり、悔しい思いをさせたりすることに喜びを感じます。また、マウンティングは、相手を排除したり、支配したりするためにも使われます。
一方、自慢の意図は、自分の良いところや成果を他人に伝え、承認を得ることです。そのため、自慢をする人は、相手を傷つけたり、悔しい思いをさせたりすることを意図しているわけではありません。また、自慢は、相手との関係を深めたり、共感を得たりするためにも使われます。
マウントと自慢の違いは、以下の通りにまとめることができます。
項目 | マウント | 自慢 |
---|---|---|
意図 | 自分を優位に見せ、相手を下に見下すこと | 自分の良いところや成果を他人に伝え、承認を得ること |
相手への影響 | 相手を傷つけたり、悔しい思いをさせたりすること | 相手を傷つけたり、悔しい思いをさせたりすることは意図していない |
使われ方 | 相手を排除したり、支配したりするためにも使われる場合がある | 相手との関係を深めたり、共感を得たりするためにも使われる場合がある |
もちろん、マウントと自慢の境界線は明確ではありません。例えば、自分の成果を自慢することで、相手を傷つけてしまうこともあるでしょう。また、相手を傷つける意図はなくとも、自慢話がマウンティングと捉えられてしまうこともあるでしょう。
しかし、マウントと自慢の違いを理解しておくことで、相手からの意図を正しく理解し、適切な対応をとることができます。
参考URL:
「どっちも勘弁して!!」ママ友のマウントと自慢「違いはあるのか!?」
マウントの同義語、類義語、関連語、反対語
- マウンティング
- 逆マウント