モーツァルト効果とは、モーツァルトに代表されるクラシック音楽を聴くと頭が良くなる、と主張される効果

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モーツァルト効果とは、モーツァルトに代表されるクラシック音楽を聴くと頭が良くなる、と主張される効果です。

1990年代に、ドイツの心理学者フランツ・ラウシャーらが、モーツァルトの音楽を聴いた後に、短期記憶のテストで成績が向上したことを報告しました。この研究結果は、世界中で大きな注目を集め、モーツァルト効果として広く知られるようになりました。

その後、モーツァルト効果を検証する研究が数多く行われましたが、その結果は必ずしも一致していません。一部の研究では、モーツァルトの音楽を聴くことで短期記憶や空間認知能力が向上することが示されましたが、他の研究では、そのような効果は見られなかったという結果もあります。

また、モーツァルト効果は、モーツァルトの音楽に限らず、他の音楽を聴いても得られる効果である可能性も指摘されています。

このように、モーツァルト効果については、まだ十分に解明されていない部分が多くあります。しかし、モーツァルトの音楽が脳の働きに何らかの影響を与えることは、少なくとも一部の研究で示されていることから、今後もさらなる研究が期待されています。

モーツァルト効果が認知機能の向上に効果があるとする主張は、教育分野でも注目されています。例えば、米国では、モーツァルトの音楽を聴くことで幼児の知能発達を促進する効果が期待され、教育プログラムに取り入れられるケースが増えています。

しかし、モーツァルト効果が認知機能の向上に効果があるかどうかについては、まだ科学的な根拠が十分に確立されていません。そのため、モーツァルトの音楽を聴くことで認知機能が向上すると考えられる場合は、あくまでも補助的な手段として利用するのが適切でしょう。

参考URL:
オフィスBGMでも注目を集めている「モーツァルト効果」について | 「Sound Design for OFFICE」公式サイト