互恵的利他行動

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互恵的利他行動とは、ある個体が他の個体の利益になる行為を、即座の見返り無しで行う利他的行動の一種です。

具体的には、Aという個体がBという個体を助け、Bが将来Aを助けるというような、互いに助け合う関係性です。

互恵的利他行動は、古典的なダーウィンの進化論では説明が難しい行動です。なぜなら、利他的な行動は、自己を犠牲にする行為であるため、進化の観点からは不利なはずだからです。

しかし、互恵的利他行動は、集団内で頻繁に繰り返されることで、全体として有利な行動となる可能性があります。たとえば、チスイコウモリの場合、20%程度の個体は全く血を吸うことができずに夜明けを迎えてしまいます。しかし、それらの個体も、他個体から血を吸うことができれば、繁殖することができます。そのため、チスイコウモリ集団全体として見ると、互恵的利他行動は有利な行動となるのです。

互恵的利他行動は、生物界において広く見られる行動です。たとえば、アリやハチなどの社会性昆虫のコロニーでは、働きアリが餌を探したり、巣を守ったり、子育てをしたりするなどの利他的な行動が見られます。また、人間社会においても、助け合いや協力などの利他的な行動は、日常的に見られるでしょう。

互恵的利他行動は、生物の進化や社会の形成において、重要な役割を果たしていると考えられています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%92%E6%81%B5%E7%9A%84%E5%88%A9%E4%BB%96%E4%B8%BB%E7%BE%A9