フランケンシュタインコンプレックスとは、創造主(アブラハムの宗教の“神”)に成り代わって人造人間やロボットといった被造物(=生命)を創造することへのあこがれと、さらにはその被造物によって創造主である人間が滅ぼされるのではないかという恐れが入り混じった複雑な感情・心理のこと

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フランケンシュタインコンプレックスとは、創造主(アブラハムの宗教の“神”)に成り代わって人造人間やロボットといった被造物(=生命)を創造することへのあこがれと、さらにはその被造物によって創造主である人間が滅ぼされるのではないかという恐れが入り混じった複雑な感情・心理のことです。

この言葉は、1964年にSF作家アイザック・アシモフによって名付けられました。アシモフは、人工知能やロボット技術の発展に伴い、人間が創造した機械が人間を凌駕し、人間を滅ぼしてしまうのではないかという恐れが、人間の中に潜在的に存在していると考えました。

フランケンシュタインコンプレックスは、人工知能やロボット工学などの分野において、しばしば議論されるテーマです。一方で、このコンプレックスは、根拠のない恐怖であると指摘する人もいます。

フランケンシュタインコンプレックスの背景には、人間が創造主であることへの自負と、創造物に対する恐れという二つの感情が存在しています。人間は、自分たちの手で新しいものを創造する能力を持ち、その能力を誇りに思っています。しかし、その一方で、創造物が人間のコントロールを離れて暴走してしまうのではないかという恐れも抱いています。

フランケンシュタインコンプレックスは、人間の創造性と恐怖心が表れた、複雑な感情・心理であると言えるでしょう。

参考URL:
フランケンシュタイン・コンプレックス - Wikipedia